[レビュー] SOTO TriTrail ST-350 トライトレイル – 定番のストーブが軽量かつコンパクトに進化!

こんにちわ!ミケ犬です。少しずつ気温は上がってきたものの、今度は梅雨・・・アウトドア人間にはツラい我慢の時ですね。

そんな時は買い物して、準備して、ギアを集めて気分を高めていきましょう!!!(ダメだろ

ということで、今回はSOTOから4月に発売された新型ストーブ “TriTrail トライトレイル ST-350” を購入したのでレビューしていきます!とくに登山で使う場合をイメージして、実際に山に持ち込んでみました。

定番のSOTO ウインドマスター SOD-310 や レギュレーターストーブ ST-310と比較したり、キャンパーの場合は買いなのか?も考えてみましたので是非参考にしてみてください。

SOTO TriTrail トライトレイル ST-350 とは

改めて、今回ご紹介するのはSOTOから新たに発売されたシングルバーナー「TriTrail トライトレイル ST-350」です!

公式ページでは “登山用シングルストーブ” と謳われており、その軽量さとコンパクトさが特徴となっています。基本的な構造はベストセラーとも言える「レギュレーターストーブ ST-310」の進化系となっていますが、耐風性の高いウインドマスターの火口を採用したり、新たなCB缶「CB TOUGH」ボンベが使えるようになったりと、ST-310とウインドマスターの良いところを合体させたような製品と言えるのではないでしょうか。

なお、今回購入したのはST-350本体とCB TOUGHボンベがセットになった、数量限定の “ST-350TB” です。まだAmazonに在庫は残っているようなので、気になっている方はお早めに!

トライトレイル ST-350 の中身を確認

さて、まずはトライトレイル ST-350の中身を見ていきましょう!開封するとこのようにST-350本体とタフボンベ、そしてタイベック素材で作られた丈夫な収納ポーチがついてきます。

ご覧のようにトライトレイル ST-350の火口はウインドマスターと同じすり鉢状のものが採用されているので横風にも強く、マイクロレギュレーター機能も搭載しているので常に一定の火力を保つことができます。

また、同時に新発売された「CB TOUGH」ボンベは、今までのCB缶よりも耐圧性のある容器を使ったことでOD缶と同等クラスのガス配合を実現。ST-310では成し得なかった-5℃の環境下でも安定した火力を発揮できるようになっています!

 
ミケ犬
ST-310の唯一の弱点は冬キャンプでの使いづらさだったから、これは期待できるね〜。今年の冬が楽しみになってきた!

ちなみにST-310の時はオプション品となっていた “点火アシストレバー” は標準装備です!地味に嬉しいアップデート。

 
ミケ犬
ホント、これはなんで今までオプションだったんだろう・・・押しづらさにあとで気づいたのかな?笑

そして今回話題にもなっているのが、この新開発のボンベキャンプ “Shell Cap (シェルキャップ)”

フラットな形状なので全体の高さを抑えられ、収納サイズがコンパクトになったのも大きなメリットですが、何よりこのようにボンベの底面に取り付けられることで、なんとキャップの紛失を防ぐことができます!

むしろ本体よりもキャップに感動・驚愕した人たちも多く、ST-350は持ってないけどキャップのためにCB TOUGHボンベを買う!という人も続出したほどです(笑)

 
ミケ犬
ボクも何個キャップを無くしたことか・・・ただCB TOUGHボンベを買うたびに、このシェルキャップがたくさん溜まっていく姿が想像できるのはボクだけだろうか。

そんな話題のシェルキャップ。こんな感じで通常のCB缶につけることはもちろん可能ですが・・・

なんとOD缶にも付けることができました!これは知らなかった。スノピのOD缶にもついたので、だいたいのブランドにつけれるんじゃないかと思います。

まぁ、OD缶に至ってはキャップを底面につけることはしないので、置き場に困るのは変わらないのですが・・・普通のフタに比べれば外れにくいので、シェルキャップが余ってるならオススメかも?

「CB TOUGH」シリーズが追加されたことで、たくさんあるCB缶やOD缶の種類。どれを使うべきか悩むことはありませんか?

ここで豆知識ですが、今回のトライトレイル ST-350のようにレギュレーターを搭載したストーブ・バーナーの場合、どのCB缶・OD缶を使っても基本的に火力は変わりません。というのも、レギュレーターの役割が「常に一定の火力を発揮すること」だからです。

では何を基準にすべきかというと、使用する外気温。

最低気温が5度以上ならレギュラーガス、0度まで下がるならパワーガス、そしてマイナス5度まで視野に入れるならタフ缶。なんていう風に外気温や使う季節に応じて使い分けるのが経済的にもオススメ。あくまでレギュレーター搭載のバーナーの話にはなってしまいますが、火力が変わらないことを考えると「秋冬はパワーガス、夏になったらレギュラーガス」と使い分けた方が、おサイフにも優しいわけですね!

 
ミケ犬
これ最近まで全然意識したことなくて、ずっとパワーガス使ってた・・・SOTOの社員さんが取材で言ってたので間違いないはず。これからはちゃんと使い分けよう。
created by Rinker
ソト(SOTO)
¥736 (2024/12/04 20:12:58時点 Amazon調べ-詳細)
created by Rinker
ソト(SOTO)
¥810 (2024/12/05 01:46:20時点 Amazon調べ-詳細)

ウインドマスター SOD-310 との比較

ここからは、SOTOの代表的なストーブ・バーナーと比較していこうと思います!

まず外せないのが「SOTO マイクロレギュレーターストーブ ウインドマスター SOD-310」との比較です。トライトレイル ST-350が “登山用” と謳われている以上は、この製品との比較は外せませんよね。

最初にもお伝えしたとおり、同じすり鉢状の火口を持ち、マイクロレギュレーターを内蔵しているという点ではほぼ同じ構造。しかし発熱量に関してはウインドマスターが2,800kw/hに対して、トライトレイルは2,200kw/h。ベストセラーのST-310が2,500kw/hということを考えると、火力は少し控えめということになります。

しかしST-310やST-340が幅広の火口を採用し、クッカーを使った「調理」をターゲットにしていることに対し、ウインドマスターやトライトレイルはすり鉢状の火口を使い、耐風性を優先することで、一点集中の火力で「湯沸かし」をターゲットに考えていることを思えば、発熱量だけの違いで優劣はつけられそうにないですね!

 
ミケ犬
火口の大きさや形状で、どんなクッカー、どんな用途に合わせるか考えるのが重要だね。って、これもSOTO社員さんの取材で言ってたよ(笑)

参考までに、トライトレイル ST-350の重量はだいたい132g。ゴトクがチタンになり本数も3本になったことで、かなり軽量化されてますね!

そしてウインドマスター SOD-310+4本ゴトクの重量は約87g。今回はリアルな数値が欲しかったので、実際に使っている4本ゴトクとセットの重さを出してみました。

軽さだけで考えるなら、当然ウインドマスターの方が優位ですが・・・後ほど紹介する、実際の使用感でのメリット・デメリットも含めて考えていただけると良いかと思います!

レギュレーターストーブ ST-310 との比較

お次は多くの人も気になっているであろう、SOTO レギュレーターストーブ ST-310との比較です!形状的に似ている点も多いですし、ST-310の進化系が今回のST-350という人もいますが・・・個人的には別モノだと思っています。

というのも、先ほども話に出た通り “火口” の形状が異なるため、「用途」や「得意分野」が違うと考える必要があるからです。ST-310はやはり調理向き、どちらかというと万能選手という感じ。しかしトライトレイル ST-350は、湯沸かしといった一点集中タイプ。

写真はありませんが、実際の炎の形もだいぶ違いますから、しっかり用途や目的に合った製品を選びたいですね!

 
ミケ犬
そう考えると、ST-310の進化系は「レギュレーターストーブ Range(レンジ) ST-340」なのかなって思うよね。よりいっそう大きなクッカー、広い火口が必要な人向けって感じ。

重量についてはST-310が約330gで、トライトレイル ST-350が実測値で約132gであることを考えると、60%近く軽くなっている計算になります。ゴトクがチタンになったことや、脚の本数が3本になった影響はかなり大きいですね!

収納サイズで比較してみると、上の写真のようにトライトレイル ST-350はかなりコンパクトになっていることが分かります。公式ページの情報だと、約42%の小型化に成功しているとのこと。

ということで、レギュレーターストーブ ST-310とトライトレイル ST-350との比較は、用途・目的によって使い分けるべき!がボクなりの答えでした。

トライトレイル ST-350 を山に持ち込んでみた

ここからは部屋を飛び出して、実際に登山にトライトレイル ST-350を持ち込んで、ウインドマスター SOD-310と比較してみました!

まずトライトレイル ST-350で気に入ったのが、その安定感。ウインドマスターのようなOD缶タイプのバーナーと比較して、横に長い構造をしているおかげでかなり安定感がありました。その分、幅を取るという言い方もできるかもしれませんが、上に乗せたクッカーが安定するのは安心感がりますね。

今回はあえてちょっと大きめのPRIMUSのクッカーを持ち込んでみてます。

同時にトライトレイル ST-350で気になった点は、ゴトクが3本であることによるスキマの存在。

写真のようにゴトク2本側に重心がかかってしまうと、いとも簡単にクッカーが落ちてしまうので要注意!4本ゴトクであればこういったことはほとんど起こらないので、3本ゴトクが故の弱点かもしれませんね〜。

比較対象として、こちらはウインドマスター SOD-310とOD缶 パワーガス 105を設置してみたパターン。

4本ゴトクの安定感はさすがというところ。しかしこのタイプのデメリットは縦に高くなりがちで、重心が高いところにくるので風の影響を受けやすいのがデメリットですね。安定感ということであれば、大きめのOD缶を持っていく手もあるのですが、トライトレイル ST-350に付属しているのがCB TOUGH 125だったので、ここは似たサイズを比較として持ち込んでみました!

  • トライトレイル ST-350、PRIMUSのクッカーには収納できず・・・。

最後に、登山向けと考えてトライトレイル ST-350、ウインドマスター SOD-310とでパッキングのしやすさについて比較してみました。

上のスライドショーをご覧いただいた通り、やはり収納のしやすさについてはウインドマスターに軍配が上がるのがお分かりいただけるかと思います。クッカーの内部というのはデッドスペースになりがちなので、その中にガス缶やバーナー本体を収納できることは非常に重要なポイントになります。

今回はPRIMUSのクッカーを持ち込みましたが、ソロ登山ではエバニューのチタンクッカーを多用するので、そのデッドスペースを使えるのはありがたいんですよねぇ・・・これは悩ましい。

トライトレイル ST-350 まとめ、どんな人が買うべき?

今回はSOTOから発売された新しいレギュレーターストーブ「TriTrail トライトレイル ST-350」をレビューさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか?

最初に申し上げた通り、従来のレギュレーターストーブ ST-310やウインドマスター SOD-310の良い部分を合体させたような、素晴らしい完成度のバーナーになっていると思います!では、誰にでもオススメできるか?というとそうではない印象。

では誰が買うべきかというと・・・

・どこでも手に入るCB缶の汎用性、経済性を活用したい。
・登山から冬キャンプまで、幅広く一つのバーナーで完結させたい。
・調理は最低限で、お湯を沸かす機会の方が多い。
以上の3つの条件に当てはまりそうな人にオススメしたいと思います!
まずトライトレイル ST-350の最大限の強みはCB缶を使える、ということ。CB TOUGHシリーズはもちろんですが、気温の高いシーズンは手頃なレギュラーガスも使えます。レギュラーガスのST-700であれば3本セットでも700円強で購入可能。対してOD缶だと1つで700円ちょっとします・・・。
そしてその気温の変化、多様なCB缶を使い分けられるメリットを享受しやすいのはどちらかというとキャンパーだと思うので、登山とキャンプ両方に興味がある方の最初のバーナーにオススメなのではないでしょうか?
そして、火口の形状がすり鉢状であることから、調理よりもお湯を沸かす機会が多い人の方が最適だと思います!
以上が、ボクなりの結論です。
しっかりとメリット・デメリットを使い分けたい方は、登山用ならウインドマスター SOD-310、キャンプ用ならレギュレーターストーブ ST-310といったように明確に使い分けしましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。少しでも皆さんの参考になれば嬉しいです!

最新情報はtwitterにて!