2020年末、衝撃的だったM1チップ搭載のMacBook Airからスタートし、今年2021年10月には本命のMacBook Proも登場したことで、いよいよMacBookシリーズすべてが出揃いました!
プライベートから仕事までMacを愛用している僕が、去年はM1 MacBook Air、今年はMacBook Pro 14インチを購入したので、いつもの「なるべく難しいことを考えず」をモットーに「どのMacBookを選ぶのがおすすめか?」を紹介していきます。「MacBook買いたいけど、選び方が難しい・・・」と困っている人の参考になれば嬉しいです!
MacBookシリーズ全体をおさらい
ではまず、2021年11月の段階で販売されているMacBookシリーズをおさらいしておきましょう!
- MacBook Air (M1、2020)
- 13インチ MacBook Pro (M1、2020)
- 14インチ MacBook Pro (2021)
- 16インチ MacBook Pro (2021)
以上が最新ラインナップです。今回からいわゆるIntel製チップを搭載したMacBookは販売が終わり、すべてのMacBookがApple製のM1チップ搭載モデルということになりました。シンプルかつ分かりやすいラインナップになったので、これからMacBookを検討する方には良い方向になったのかな〜と思っています!
常識が通用しないMacBookの選び方
いきなり意味深な見出しでのスタートとなりました(笑)が、本当に「今までの常識が通用しない」のが、今のMacBookシリーズの選び方なのです。
その理由は、Appleが作り出したオリジナルのCPUチップである「M1シリーズ」の影響です。
コンピューターといえば様々なメーカーが部品を供給し、それらを組み立てることで成立してきました。その中でもAppleは自社でハードウェア・ソフトウェア両方を設計することで独自のスタイルを確立してきましたが、CPUやGPUといった、いわゆるコンピューターの頭脳とも言えるチップにおいてはIntelやIBMといった会社に頼っていたのです。しかしそうなると、どうしても制約や効率の悪い部分が出てきてしまい、Macの性能はなかなか向上しないまま・・・
そんな状況の中で登場したのがApple製のCPU/GPU「M1シリーズ」であり、制約から解き放たれたMacBookシリーズは劇的な性能向上、電力効率を実現したのです!
つまり、今までのような「オフィスワークならMacBook Air、クリエイティブなことをするならMacBook Proが必要」みたいな、安直な選び方ではもったいない!というのが個人的な印象です。また、パソコンを買うときにありがちな「メモリは多い方が・・・」といった常識もそのまま通用しませんので、このあと簡単に解説させていただきます!
メモリの存在意義の見直し
一つ前の見出しで「今までのようなモデル選びが通用しない」という話をさせていただきましたが、今度は「メモリ (RAM) 容量」についても少し見方を変える必要がありますので、なるべく簡単に解説させていただきます!
少し前までは「とにかくメモリは多い方がいい!メモリで性能アップ!」と考えられていた時代がありましたが、今のコンピューターの設計、とくにMacBookシリーズにおいては、その常識を少し変えていく必要があります。そのために、まず「なぜメモリが必要なのか?」を考えると分かりやすいです。
昔のコンピューターの設計では、データを保管している「ストレージ (当時はHDD、いわゆるハードディスク)」の読み書き、つまりはデータの出し入れが遅かったために、スムーズに作業するための一時的な保管場所に「メモリ (RAM)」が必要でした。
つまり人間の世界でいう「机の引き出し」がストレージであり、「机の上の作業スペース」がメモリ、というわけです。作業するのにスペースがなく、書類をいちいち引き出しの中から出したり入れたりしてたら仕事が進まないですよね?メモリが大きい、つまり作業スペースが広ければ、いろいろなことが同時に進められたり、効率的に仕事ができるわけです。
しかし!ここで登場したのが「SSD、ソリッドステートドライブ」をストレージに利用したパソコンです。SSDはHDDと違い、データの読み書きが非常に高速で、パソコン全体の性能アップに貢献しました。容量が小さく、値段も高い、というデメリットはありますが、年々そのコスパは改善されています。
そして最近では、メモリが足りない時にストレージの一部を仮想的にメモリとして使う 「スワップ領域」という機能があり、読み書きの速くなったSSDをMacOSが賢く利用し、メモリ領域を実際よりも大きくするという機能もあります。
総合的に見て、昔のようにメモリを大容量化することによる高性能化は望めない、つまりメモリの重要性は低くなった、というのが現状なのです!事実、海外のYouTube動画などでも、メモリ16GBと32GBのMacBook Proで8K動画の書き出しに差が出ない、アプリを目一杯立ち上げてもレスポンスに違いがない、といった検証結果もたくさんあるくらいですので、予算を賢く使うためにも、このメモリの存在意義は一度見直しておくのをオススメします。
MacBook Air を選ぶべき人
前置きが長くなってしまいましたが(汗)ここからが本題です!MacBook Airを選ぶべき人は・・・
高いコスパで性能と持ち運びを両立したい人
正直、ほとんどの人が選ぶべきMacBookはこの「MacBook Air」だと思っています。
今までは「オフィスワークならMacBook Air」でしたが、M1チップを搭載したことで4K60P動画も平気で編集できる性能ですし、Lightroomでの写真編集もラクラクです!ディスプレイも広色域(P3)に対応したので、色味もしっかり確認できています。LogicProによる音楽制作もまったく問題ありませんでした。僕の持っていた2018年MacBook Pro 15インチ、6コアi7、32GBメモリよりも高性能ですから・・・びっくり。
しかもMacBook Airは「ファンレス設計」なので、高い負荷をかけた時の冷却ファンノイズに悩まされることがありません。電力効率がいいM1チップだからこそできる、高性能との両立・・・スゴいですね。
趣味で写真や動画、音楽をやっている人にもしっかり満足してもらえる性能を持っているMacBook Air。もしポートの少なさをUSBハブなどで解消できるのであれば、非常にコスパが高いです!
なお、コスパを追求するオフィスワーク向けであれば7コアGPUの下位モデル、8GBメモリで十分です。もし写真や動画、音楽制作を視野に入れるのであれば、8コアGPUモデルをベースに16GBメモリにしておきましょう。それでも約165,000円ですからね・・・クリエイティブな作業もこなせる薄型ノートパソコンと考えれば、かなりのコスパです!いや、ほんと、多分これが一番正解。
MacBook Pro 14/16インチ を選ぶべき人
では、今年登場した14インチおよび16インチのMacBook Proを選ぶべき人は・・・
ハイアマチュア/プロ向けの作業効率、パワーを求める人
今年のMacBook Proは、モンスターです!これほどのパワーを必要とするのは、やはりハイアマチュア/プロ向けのアプリや作業をする方向けですね。ほとんどの作業で、あのMac ProやiMac Proよりも高性能であることを証明していますから、もはや持ち運べるプロ向けデスクトップマシンとなっています。
高性能と引き換えに、全体的に価格は高めの設定になっています。しかし、それも当然。ディスプレイはヌルヌルのProMotionであったり、HDRにも対応したり、まさにプロ向けのディスプレイ性能です。その上で、HDMIポートやSDカードスロットが復活し、クリエイティブな作業に最適な設計にもなりました。
今回のMacBook Proの目玉でもあるCPUは「M1 Pro」と「M1 Max」から選ぶことができます。様々な検証結果から見ても、ほとんどのクリエイターは「M1 Pro & 16GBメモリ」で十分すぎる性能ですね。もし高度な3D要素を扱う作業があるのであれば「M1 Max & 32GBメモリ」を検討しましょう。M1 Maxはとにかくオーバーパワーなので、14インチか16インチのベースモデルから選ぶのが、一番おすすめです!
あ。あと内蔵スピーカーの音質は、かなり良くなりました!ノートパソコンで低音がここまでしっかり出ているのは初めての体験です。
MacBook Pro (M1、2020) を選ぶべき人
では最後に、去年登場したMacBook Pro (M1、2020)ですが・・・
ミケ犬的には、あまりオススメしたくない
ここまできてしまうと、もうこのモデルを選ぶ理由が見つかりません・・・TouchBarがどうしても必要な人でしょうか?そんな人いませんかね(笑)MacBook Airのバランスの良さや、今年のMacBook Proのモンスターっぷりに挟まれてしまうと、このような結論にならざるを得ませんでした。
ええっと・・・以上です(w
まとめ
さて、今回はMacBook Proシリーズの選び方について解説してみました!いかがでしたでしょうか?
とくにM1チップ搭載によるパフォーマンスの向上と、メモリの既成概念について知っていただくことで、皆さんに本当にぴったりのモデルを選んでもらえると思ったので、ちょっと熱く語ってみました!(笑)みなさんのモデル選びの参考になれば幸いです:)
最後までお読みいただき、ありがとうございました!